行方不明者の3人目 香港書店責任者が帰還
香港で、中国共産党に批判的な本を扱う書店の関係者5人が行方不明になっていた事件で、24日、書店の責任者が香港に戻ったことがわかった。この責任者は「もう書店は経営しない」と話したという。
中国メディアなどによると、行方不明になった5人のうち4人は中国本土の客に対し、本土で発行が禁止されている本をインターネットを通じて販売した疑いで中国当局に拘束されていた。
香港政府によると、24日、香港に戻った責任者の李波氏は、香港警察に対し、「中国当局の調査に協力していた」と主張し、「中国本土では自由で安全だった」と述べたという。これで行方不明となった人のうち3人が帰還したことになる。
また、李波氏は香港メディアに対し「今後、もう書店は経営しない」「表現と言論の自由はうそをついても良いという意味ではない」と話したという。
一連の拘束をめぐっては、中国共産党を批判する本を香港内で扱ったことに対して、中国当局が捜査をするのは越境行為だとの声があがっていたが、行方不明になっていた当事者が中国当局を正当化することで、沈静化を図った形。