旧ソ連のウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所で起きた事故から３０年となった２６日、現地で追悼式典が開かれた。

　追悼式典はチェルノブイリ原発の敷地内で開かれ、処理にあたる作業員や日本など各国の代表が出席した。式典では、ポロシェンコ大統領が演説で被害者への支援や廃炉作業に触れ、「チェルノブイリ原発事故の影響は、福島第一原発の事故と同じように、人類全体への挑戦として長く続いていく」と、原発事故の処理の難しさを改めて強調した。

　１９８６年に起きたチェルノブイリの事故では、初期の対応にあたった職員や消防士など約３０人が死亡したほか、大量の放射性物質が広い範囲にわたって放出された。

　現在、廃炉に向け爆発した４号機全体を覆うシェルターの建設が進められているが、溶けた核燃料の取り出しなど多くの課題が残されたまま。