北朝鮮の国営ラジオが国外の工作員に指令を出すときに使う「暗号放送」を再開した。韓国などへの心理作戦の一環と見られる。

　放送は先月２４日と今月１５日の２回行われ、「大学の復習課題をお知らせする」とした後、ページの数と番号を次々と読み上げた。

　平壌放送「４５９ページ、３５番。９１３ページ、５５番」

　韓国メディアによると、暗号放送は、初めて南北首脳会談が開かれた２０００年を最後に行われておらず、１６年ぶりに再開された。

　ただ、北朝鮮は近年、インターネットを通じて工作員に指令を出しているとされ、「暗号放送」の再開は、工作活動を活発に行っていることを強調し、韓国などを心理的に圧迫する狙いと見られている。

　これに対し韓国統一省は２０日、「北朝鮮は旧態依然とした態度を改めるべきだ」と非難し、放送をやめるよう求めた。