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閣僚ら靖国参拝で韓国側「深い憂慮と遺憾」

2016年8月15日 17:54
閣僚ら靖国参拝で韓国側「深い憂慮と遺憾」

 終戦の日の15日、靖国神社には高市総務相や丸川オリンピック・パラリンピック担当相らが参拝した。一方、安倍首相は参拝を見送り、代理人を通じて玉串料を納めた。こうした日本での動きを韓国はどうとらえているのか。韓国・ソウルの藤田賢治記者が伝える。

 韓国では15日は日本の植民地支配から解放された日。日韓関係をめぐる様々な動きがあったものの、全体としては関係改善にむけて動いていると言える。

 日本の閣僚らの参拝を受けて、韓国外務省は「日本の政治指導者たちが、侵略戦争の歴史を美化している靖国神社に供物を奉納し、参拝を強行したことに、深い憂慮と遺憾の意を示す」とのコメントを発表した。

 また、韓国の与野党の国会議員10人は15日朝、日韓が領有権を主張する島根県の竹島に上陸し、韓国側の警備隊を激励した。

 一方、朴槿恵大統領は式典で演説を行ったが、日韓関係への言及はわずか一言で、きわめて抑制的なものとなった。

 朴大統領「韓日関係は、歴史を直視しつつ、未来志向の関係を新しく作っていくべきだ」

 これが26分間の演説で日韓関係について直接的に言及した全て。

 朴大統領はこれまで8月15日の演説では、慰安婦問題の早期解決など日韓の問題について言及していて、ここまで日本への言及が少ないのは異例。慰安婦問題をめぐる日韓合意を受けた関係改善の動きを確実なものにしたい考えがあると見られる。