安保理、強い制裁で一致できるか 北核実験
核実験を強行した北朝鮮に対し、国際社会は今後、どう対応するのか。国連安保理の緊急会合が開かれるニューヨークから平本典昭記者が伝える。
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緊急会合は、核実験を強く非難する声明を出す方向で調整が進むとみられる。
国連安保理では今年1月に北朝鮮が核実験を行った後、強い経済制裁などを盛り込んだ決議を3月に採択した。その後、度重なる弾道ミサイル発射に対して出された非難声明は7回に及ぶ。
しかし、国連を取材していても、「非難声明を出しても北朝鮮の態度は全くかわらない」という声を聞く。国連関係者は、「声明で非難するだけでなく、北朝鮮が耐えられないくらいの新たな経済制裁を決められるかがポイントだ」と話している。
強い制裁措置に向け、安保理として一致できるかが重要だが、調整の難航は必至だ。強い制裁については、日本・アメリカなどが積極的であるのに対し、中国・ロシアなどが「北朝鮮の一般の人の生活に影響が出る」などと慎重なためだ。
度重なる国連のメッセージがこれ以上無視されることになれば、国連の存在意義が問われることにもなりかねない。