国連総会 最大のテーマは「難民・移民」
難民・移民問題が最大のテーマの国連総会で、各国の首脳が外交政策などを説明する一般討論演説がスタートした。アメリカ・ニューヨークの国連本部前から平本典昭記者が伝える。
国連本部前は2日前に起きた爆発事件を受け、厳戒態勢が敷かれている。まさに後ろの建物でオバマ大統領が演説にのぞんでいる。このあとオバマ大統領は難民対策をめぐり、各国に資金援助や受け入れの拡大を呼びかけていくものとみられる。
今回の国連総会では初の「難民・移民サミット」が開かれ、難民支援や受け入れ負担を各国が公平に行うことなどを盛り込んだ「ニューヨーク宣言」を採択した。さらに、20日はオバマ大統領主催の難民サミットも開かれ、各国が支援策を表明する見通し。
日本は他の欧米諸国のように大量の難民を受け入れるとはなかなか宣言できないのが実情。その分、得意な教育など「人道支援」の分野で、3年で約2860億円の支援を行うことを表明した。
今回の国連総会では連日、難民をめぐる会議が開かれている。ある外務省関係者は「会議の数だけ増えるのは、解決策を見いだせない裏返しだ」と皮肉まじりに話していて、どれだけ各国が具体策に踏み込めるかが問われている。