一般討論演説 オバマ氏“国際社会団結を”
アメリカ・ニューヨークで開かれている国連総会は20日、各国の首脳が外交政策などを説明する一般討論演説が始まり、オバマ大統領は、国際社会の団結を訴えた。
任期最後の演説となったオバマ大統領は、イランとの核合意など8年間の成果を強調する一方、国際社会の団結と逆行する動きに強い危機感を示した。
不法移民を入れないため国境沿いに壁をたてると公約している共和党の大統領候補トランプ氏に支持が集まっていることなどを念頭に、「世界は不確実さや争いが増している」として次のように訴えた。
オバマ大統領「我々全員が選択するときだ。協調と統合というより良いモデルで前へ進むか、国家・部族・宗教間の争いにつながる分断された世界に戻るのか、我々は戻るのではなく前に進むべきだ」
また、北朝鮮の核実験で、「世界は脅威にさらされた」と指摘、核保有国は核実験を行わないという基本的な原則を再確認する責任があると強調した。
一方、国連総会最大のテーマである、急増する難民や移民対策を話し合う難民サミットが開かれ、主催したオバマ大統領は、各国に対し、資金援助や受け入れの拡大を求めた。
しかし、2日前の爆発事件の容疑者がアフガニスタンからの移民だったことで、難民・移民対策と共にテロ対策の重要性を指摘する声も出ている。この2つの対策をどう両立させていくのか、国際社会の真価が問われている。