米大統領選 無所属候補躍進…そのワケは?
アメリカ大統領選挙で無所属の候補が躍進を遂げている。西部の州で2大政党の候補に肉薄するという前代未聞の事態。現地で何が起きているのか取材した。
西部・コロラド州にある大学では26日、夜にもかかわらず、次々と人が集まっていた。選挙戦は最終盤を迎えたが、今、注目の無所属の候補が集会を行っている。隣のユタ州出身、無所属で出馬したマクマリン氏。今、まれにみる躍進を遂げ、全米を驚かせている。
マクマリン氏「静観しているだけでは駄目。賢く正直なリーダーが必要」
CIA(=中央情報局)の元職員・マクマリン氏は、ユタ州の一部の世論調査で、民主党・クリントン氏と共和党・トランプ氏を押さえ、1位となった。無名候補がトップに立つことは前代未聞。なぜここまで支持されているのか。
ユタ市民の女性「クリントン氏にもトランプ氏にも投票できない。2人はまるで子どもが騒いでいるみたい。大統領には『大人』になってほしい」
ユタ市民の男性「マクマリン氏は他の2人に比べ、ウソをつかず、悪い経歴がない」
全米で半数以上の人が好ましくないと感じているクリントン氏とトランプ氏。マクマリン氏は、どちらにも投票したくない有権者の受け皿となっていたのだ。本人に直撃すると…。
マクマリン氏「有権者は不満を感じています。大統領にふさわしくない候補らの代わりとなる選択肢になりたい」
地元テレビ局の記者は「マクマリン氏の知名度は上がっている。ユタで勝利するチャンスはあるだろう」と予測する。
全米でマクマリン氏が勝つ可能性はないが、異例の躍進ぶりは、「嫌われ者同士の選挙戦」という異常事態を象徴している。