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トランプ氏、優勢?カギ握る“隠れ支持者”

2016年11月2日 18:22
トランプ氏、優勢?カギ握る“隠れ支持者”

 アメリカ大統領選挙まで1週間を切ったこの土壇場で、トランプ氏の支持率がクリントン氏を逆転したとの調査結果が出るなど、熾(し)烈な争いになっている。ワシントンから近野宏明記者が中継で伝える。

 1日に発表された「ワシントン・ポスト」などによる世論調査では、トランプ氏が支持率で1ポイントリードした。この接戦の中、重要なカギを握るのは、これまで見えてこなかった有権者の動向となりそうだ。

 まずはトランプ氏を隠れて支持する人たち-。

 トランプ氏支持者「トランプ氏支持者も多いのに、彼らは『リベラルな考えの友達が多く、怖くてトランプ氏支持だと言い出せない』と言う」

 トランプ氏と同じ過激で差別的な言動の持ち主だと思われるのを嫌い、表だって支持していると言えない人が相当数いると言われている。

 では選挙戦が最終盤となり、トランプ氏が優勢になっているということなのかというと、そうとも言えない。共和党内には「アンチ・トランプ」派がいると言われていたが、その存在が表面化した。

 興味深いデータが1日に発表された。南部フロリダ州は大票田で、クリントン氏は1日、州内3か所をハシゴして攻勢をかけるなど、勝利のためにフロリダ州を譲らない姿勢を示している。

 NBCテレビによると、期日前投票を行った人などを対象とした調査で、クリントン氏は8ポイントリードしているが、期日前投票をした共和党支持層のうち、28%の人がクリントン氏に投票していた。「隠れトランプ支持」とは逆に、共和党内には、見えない「アンチ・トランプ」派が相当数いるのも裏付けられた。

 8日の投票まで、こうした「見えない有権者」の動向が、全米規模でどのようなうねりを生むのか、注目される。