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「メール問題訴追せず」にトランプ氏反発

2016年11月7日 10:56
「メール問題訴追せず」にトランプ氏反発

 アメリカ大統領選挙は日本時間の8日、投票が始まる。民主党・クリントン候補のメール問題の再捜査を行っていたFBI(=連邦捜査局)は6日、刑事訴追を行わない考えを改めて示した。共和党のトランプ候補は「不正なシステムに守られている」と強く反発している。

 接戦が続くペンシルベニア州の会場の支持者は、FBIの決定はトランプ氏の勢いをそぐことにはならないと語気を強めていた。

 クリントン氏のメール問題を再捜査していたFBIは、投票2日前の6日、新たに見つかったメールを全て精査した結果、刑事訴追しないと議会に報告した。再捜査を歓迎していたトランプ氏はこの決定に反発した。

 共和党・トランプ候補「クリントン氏は不正なシステムに守られている。膨大な数のメールを数日で調べられるわけがない」

 トランプ氏はさらに「投票日に正義を下せるかは国民にかかっている」と強調した。一方のクリントン陣営は、「FBIの決定を喜んでいる」と歓迎するコメントを発表した。

 投票2日前の予想では勝利するために必要な選挙人の数は、クリントン氏が大きく上回っている。しかし、無党派層やクリントン氏への支持に傾いていた共和党の女性支持者は再捜査を受けて、クリントン氏への支持をとりやめたとの調査もあり、刑事訴追しないことが決まっても、このダメージを完全に覆すのは難しいとの見方もでている。

■選挙人獲得予測(過半数270人)
クリントン氏 216人
トランプ氏 164人
(リアルクリアポリティクス)