アメリカの次期大統領に選ばれたトランプ氏は１１日、自らの政権発足に向け人事の構想を練った。一方、トランプ氏への抗議デモも激しさを増し、オレゴン州では暴動に発展、２６人が拘束された。

　アメリカはこの日、祝日だったが、トランプ氏は、トランプタワーにある自宅にこもり、閣僚やホワイトハウス高官などに誰を充てるか、構想を練った。新政権に向けた準備は、ペンス次期副大統領が中心となってすすめ、トランプ氏の娘、イヴァンカさんをはじめ３人の子供たちも参加するという。これまでに、国務長官にはギングリッチ元下院議長、また、司法長官にはトランプ氏に近いとされるジュリアーニ元ニューヨーク市長らの名前があがっている。

　一方、トランプ氏への抗議デモも勢いを増している。オレゴン州ポートランドでは１０日、トランプ氏に抗議するデモ隊約２０００人が市の中心部を行進した。地元警察などによると、その後一部が商店の窓を割ったり、略奪を行ったりしたほか、複数の車を壊すなど暴動に発展、２６人が拘束されたという。

　これに対しトランプ氏はツイッターで、「デモ隊が国への情熱を持っている点を評価する」と述べた上で、団結を呼びかけた。抗議デモは１１日夜もシカゴなどで予定されているという。