米国務長官に露とパイプのCEO 批判も
アメリカのトランプ次期大統領は、閣僚人事の最大の焦点だった外交を担う国務長官に、ロシアと強いパイプをもつ石油大手のCEOを指名すると正式に発表した。
批判を浴びてもロシアとの関係改善を主張してきたトランプ氏。側近からも慎重な意見が出ており、調整に時間がかかるとの見方も出ていたが、最後は「トランプ流」を貫き、自ら意思決定したものとみられる。
国務長官に指名された石油大手・エクソンモービルのティラーソンCEOは、ロシアで石油事業を展開していることなどから、プーチン大統領とも親交があるとされている。外交経験のないビジネスマンだが、トランプ氏は「世界中の指導者との関係で右に出るものはいない」と評価している。
ティラーソン氏はロシアへの経済制裁に反対する立場をとっており、ニューヨークタイムズは社説で、「欠陥のある選択だ」などと厳しく批判している。
また、共和党の議員からもすでに懸念の声が上がっており、就任に必要な議会承認は難航が予想される。