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雇用を生む大統領に~トランプ氏“初会見”

2017年1月12日 6:41
雇用を生む大統領に~トランプ氏“初会見”

 アメリカのトランプ次期大統領は大統領選挙で勝利して以降、初めてとなる記者会見を行った。トランプ氏は雇用創出に強い自信を見せた他、日本などを名指しして貿易収支の改善に乗り出す考えを示した。

 1時間ほど続いた会見でトランプ氏は、冒頭からアメリカ国内に雇用を取り戻すと「トランプ節」を爆発させた。

 トランプ次期大統領「雇用を生み出していく。最大の雇用を生み出す大統領になる。そのために尽力するつもりだ」

 トランプ氏は内外の自動車メーカーがアメリカでの工場建設などを発表したことに触れ、雇用創出に強い自信を見せた。また、トランプ氏はアメリカの貿易赤字の現状に強い不満を見せたが、その場面で2度、日本にも触れた。

 トランプ次期大統領「中国、日本、メキシコ、そして他国との貿易で毎年数千億ドルが失われている」

 これまで批判してきた中国やメキシコに、日本も加えた形で、今後、アメリカが貿易に関する要求を強める可能性が高まったといえそうだ。

 一方、アメリカメディアの質問はロシアとの関係に終始したが、トランプ氏はこれまでの関係改善に向けた「強い意欲」を見せなかった。

 トランプ次期大統領「もしプーチン大統領が私を好きだとしたら、それはマイナスではなくプラスだ。プーチン大統領と私が仲良くやっていけるかはわからない。そうなればいいが、そうならない可能性もある」

 背景には、大統領選でロシアがサイバー攻撃をしたとの情報機関の発表を受けて、身内であるはずの共和党の中からも厳しい対応を取るべきとの声があるため。会見でもトランプ氏もロシアの関与を初めて認めざるを得なかった。

 会見では、批判的な報道をするメディアに質問させないなど、依然メディアとの対決姿勢もあらわにしており、大統領就任後の情報公開のあり方にも懸念を抱かせる会見となった。