アメリカ・トランプ大統領の就任式が行われた２０日、ワシントンではデモ活動の一部が暴徒化するなどし、１００人近い逮捕者が出ている。

　トランプ大統領のパレード会場の横で最大規模のデモ活動が行われ、トランプ大統領が通過した際には大きなブーイングに包まれた。数百人の人たちが、トランプ氏は女性蔑視や人種差別発言が多く「大統領としての資質がない」などと声を上げ、宣誓式の瞬間には泣き崩れる人も出た。

　デモに参加した人「（女性や移民の）権利が奪われるのではないかと本当に恐れています。彼は私たちのリーダーではない。心が痛いし、これは惨事です」

　一部のデモ隊は暴徒化し、飲食店や銀行の窓ガラスを割るなどしたため、警察は「暴動」容疑で参加者を検挙した。そして、午後にはデモ隊の暴徒化は激化していて、これまでに少なくとも９５人の逮捕者が出ている。

　演説でトランプ大統領は団結を訴えたが、深まる「分断」を埋める言葉と行動が求められる。