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“マレーシアで殺害”報道 正男氏に何が?

2017年2月15日 0:52

 韓国の複数のメディアは、北朝鮮・金正恩委員長の異母兄・金正男氏が13日午前、マレーシアのクアラルンプール空港で2人の女に毒針を刺され、殺害されたと報じた。女2人は北朝鮮のスパイとみられ、タクシーに乗って逃走したという。韓国・ソウル支局の藤田賢治支局長が伝える。

 正男氏の可能性がある遺体は、クアラルンプール市内の病院にあるとみられる。また、ロイター通信によると、マレーシアの警察は「金正恩委員長の兄である正男氏は、クアラルンプールからマカオに移動する途中だった」としているという。これが事実であれば、マレーシア警察は正男氏が死亡したということまでは認めたということになる。

 権力や影響力はないとみられている正男氏が殺害されたとすれば、その理由が焦点となるが、ここに関わる新しい情報はない。ただ、正男氏はこれまで海外メディアの取材に応じていたり、北朝鮮の情勢について「とても複雑な時期に差しかかっている」とする発言が伝わったりするなど、まったく存在感がなかったというわけではなく、何かの理由で金正恩委員長の逆鱗(げきりん)に触れたのではないかと考えられる。