北朝鮮大使を追放 両国の決裂は決定的に
北朝鮮の金正男氏が殺害された事件で、マレーシア外務省は4日夜、北朝鮮のカン・チョル大使を国外追放すると発表した。
地元の新聞は「北朝鮮の大使を追放する」と大きく見出しをとって報じている。発表から16時間余りが経過したが北朝鮮大使館にはこれまでのところ動きはない。
マレーシア外務省は4日夜、事件の捜査手法などを非難してきた北朝鮮のカン・チョル大使を、「ペルソナ・ノン・グラータ」=「好ましからざる人物」として国外追放すると発表した。
マレーシア外務省によると政府は先月28日金正男氏殺害事件を巡って非難を繰り返してきた北朝鮮側に謝罪を求めたが、その後返事はなく4日、外務省にカン大使を呼び出していたが姿を見せなかったという。これを受けて日本時間6日午後7時までにマレーシア国内から退去するよう求めたもの。
マレーシア政府は北朝鮮国民のビザなし渡航の中止を決めるなど北朝鮮側の対応に反発を強めていたが、カン大使の追放で両国の外交上の決裂は決定的になった。