シリア攻撃後の戦略は?米政権内で意見割れ
アメリカ・トランプ政権の中で、シリアへの対応をめぐり意見が割れている。ヘイリー国連大使はアサド大統領の退陣に言及したが、ティラーソン国務長官は過激派組織「イスラム国」打倒を優先すべきとの考えを示した。
「アサド大統領のもとではシリア和平は不可能だ」――ヘイリー国連大使は9日、このように述べ、アサド大統領の退陣を求めた。これに対しティラーソン国務長官は、アサド政権を倒すよりも「最優先は『イスラム国』を倒し、排除することだ」と述べた。トランプ政権の中でシリア攻撃後の戦略を描けていないことが露呈した形。
一方、トランプ大統領は8日、シリア攻撃について説明する書簡をアメリカ議会に送った。この中で、トランプ大統領は「必要かつ適切なら追加の行動を取る」とさらなる攻撃をちらつかせ、アサド政権とロシアをけん制した。