米 アサド大統領の退陣にこだわらない考え
アメリカ・ホワイトハウスの報道官は先月31日、シリアのアサド大統領について、退陣にこだわらない考えを示した。退陣を強く求めてきたオバマ前政権の方針を転換するもの。
スパイサー報道官は先月31日の記者会見で、シリアのアサド大統領の扱いについて、「受け入れなければならない政治的な現実がある」と述べ、退陣にこだわらない考えを示した。
オバマ前政権は、シリアで続く内戦を終わらせるためにはアサド大統領の退陣が必要だと強く求めてきたが、この方針を転換することになる。
トランプ政権として過激派組織「イスラム国」の打倒を優先する姿勢を鮮明にした形。
シリアでは2011年、アサド政権と反体制派の間で内戦が始まり、オバマ前政権は反体制派を支援してきたが、ロシアの支援を受ける政権側が去年12月、北部の大都市アレッポを完全制圧するなど、軍事的に優位となっている。