アメリカ・トランプ政権は２４日、ホワイトハウスの報道官への取材で、政権に批判的な一部のメディアを閉め出した。メディアに対する対決姿勢を強めている。

　ホワイトハウスのスパイサー報道官は２４日、トランプ大統領がこの日すでに演説したことを理由に、定例の記者会見を急きょとりやめ、代わりに一部のメディアを呼び、カメラなしで質問に答える形で取材に応じた。

　政権に批判的なＣＮＮテレビやニューヨークタイムズ、また多くの外国メディアは取材を許されず、記者協会はホワイトハウスに抗議した。

　ホワイトハウス記者協会会長、ロイター通信のジェフ・メイソン記者「多くのメディアが排除されており、記者協会としては賛同できない。また通常の記者会見を行わないはっきりした理由が示されていない」

　ニューヨークタイムズは声明で、「長い間ホワイトハウスを取材してきたが、こんなことは初めてだ」と反発、またＣＮＮも「政権が好まない報道への報復措置のようだ」と批判している。ＣＮＮは前日、大統領の元側近がロシアと不適切に接触したことについて、政権がＦＢＩ（＝連邦捜査局）に報道を否定するよう迫った、などと伝えている。

　政権側はＣＮＮに対し「ウソばかりだ」などと批判していたが、スパイサー報道官は今回の対応について、特定のメディアを排除した訳ではないと反論している。