EUが追加制裁 ロシア産石油 部分輸入禁止で合意
EU=ヨーロッパ連合はロシアに対する追加制裁として、ロシア産の石油の輸入を部分的に禁止することで合意したと発表しました。
EUは30日、緊急の首脳会議を開き、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの追加制裁として、ロシア産の石油の輸入を部分的に禁止することで合意しました。
石油の禁輸に反対していたハンガリーなどに配慮して、対象を船で輸送する石油に限定し、パイプラインは対象から外すことで合意に至ったということです。
EU・フォンデアライエン委員長「年内にロシア産石油の輸入のほぼ90%を禁止することを最終決定できるはずだ」
EUのフォンデアライエン委員長は「未来に向けた大きな一歩だ」と合意の意義を強調しました。
一方、ウクライナではロシア軍が東部の完全制圧に向けて、ウクライナ軍が拠点とするルハンシク州セベロドネツクへ攻勢を強めています。
アメリカの政策研究機関「戦争研究所」は「ロシア軍はセベロドネツクで占領地域を徐々に広げた」とする一方、「まだ完全に包囲はしていない」との見方を示しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は新たな動画の中で「ロシア軍は特定の地域に圧倒的な戦力を集め、我々にさらなる圧力をかけようとしている」と述べました。
また、ロイター通信によりますと、北東部ハルキウ州でも30日、ロシア軍の砲撃を受けて住宅地で火災が発生し、数人がケガをしたということです。
一方、ロシア軍が占領を続ける南部ヘルソン州では、ウクライナ側がロシア側の拠点に攻撃を加えるなど、一部で反転攻勢の動きも出ています。