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米大統領選挙 トランプ氏に挑む注目候補

2019年5月6日 17:54

来年行われるアメリカ大統領選挙。トランプ大統領の再選を阻もうと、野党の民主党からは既に21人もの候補が名乗りをあげている。中には、同性愛を公表し、急速に支持を拡大している37歳の若手候補も。指名争いが激しさを増す中、直撃取材した。

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4日、民主党の「本命」とされる候補が支持者の前に姿を見せた。

バイデン前副大統領(76)「分断ではなく団結を! ウソではなく真実を!」

オバマ政権で副大統領を務めたバイデン氏(76)。抜群の知名度を誇り、世論調査では常に支持率トップ。

そのバイデン氏を追うのは、若者からの絶大な人気を誇るサンダース上院議員(77)。2016年の選挙で「旋風」を巻き起こした勢いは健在で、「格差の是正」を掲げる。

支持率でリードする大ベテランの2人だが、実はトランプ大統領(72)よりも年上。任期中に80歳を迎えるため、年齢を不安視する声も出ている。

そのせいもあってか、フレッシュさが魅力の37歳・46歳という若手2人が先頭集団の一角に食い込む勢いを見せている。

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支持率3位、「今一番ホットな候補」と呼ばれるのが、中西部で市長を務める37歳のブティジェッジ氏。

支持率第3位・ブティジェッジ市長(37)「宣伝されているほど偉大な過去が素晴らしくないことを我々は知っている」

実は、同性愛者であることを公表していて、ブティジェッジ氏の「夫」も選挙戦をサポート。今、急速に支持を拡大している。

集会参加者「世代交代の時が来たのだと思う」

「切れ者」と定評のあるブティジェッジ氏は、ハーバード大学を卒業。8か国語を話し、アフガニスタンでの従軍経験もある異色の候補。

本人を直撃し、日本との関係について聞いた。

支持率第3位・ブティジェッジ市長(37)「(日米関係は)私のホワイトハウスでのアジア戦略の中で重要なものになるだろう」

既に政権運営を想定し、日米同盟の強化に意欲を示した。

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そしてもう1人の注目候補。支持率4位で「新星」と呼ばれ、力強い演説から「オバマの再来」とも言われるオルーク氏(46)。

支持率第4位・オルーク前議員(46)「共にアメリカで約束を実現しよう。我々のため、互いのため、次の世代のために」

一体、どんな人物なのだろうか。オルーク氏の地元、テキサス州の、橋を渡ればメキシコにつながる国境の町を訪ねた。

トランプ大統領「壁が必要なんだ」

国境と言えば、トランプ大統領の目玉政策である「壁」の建設。これに、真っ向から反対している。

支持率第4位・オルーク前議員(46)「安全は壁によって得るものではない」

情熱的に「団結」を訴えるオルーク氏。

そのオルーク氏に話を聞こうと、自宅を訪ねたところ、そのタイミングで本人が帰宅。インタビューを依頼すると、快く了承。

支持率第4位・オルーク前議員(46)「現政権が損なった信頼関係を取り戻すことを最重要課題としていく」

外交方針について、国際社会との協調路線の復活に意欲を示すと、北朝鮮政策について、トランプ大統領を批判。


支持率第4位・オルーク前議員(46)「残念ながらトランプ大統領は『金正恩委員長と恋に落ちた』と言うだけだ」

「核のない朝鮮半島を実現する」と強調した。

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ベテランから新星までが出そろった民主党の候補者選び。この後、およそ1年かけて勝ち残った1人が、民主党の代表としてトランプ大統領と戦うことになる。