アフリカ南部 サイクロンで甚大な被害
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「アフリカ南部 サイクロンで甚大な被害」。アフリカの食糧問題解決に取り組む牧浦土雅氏に聞いた。
今年3月、アフリカ南部を熱帯低気圧サイクロンが襲い、各国で、多数の死者と行方不明者が出るなど、甚大な被害が出ている。モザンビーク政府によると今年4月時点での被災者は約52万人にのぼっている。
ネット上ではこんな声が見られた。
「ただでさえ貧困が多いのに」
「洪水の後は衛生面も心配」
「こういう時、復興支援ができる国際社会にしたい」
――この話題について牧浦さんにフリップを書いていただきました。
「トップダウンの支援も大事」です。
今回のケースだと、モザンビークとかアフリカの政府がリードして今後どういう復興プランを描いていこうかというのを考えるのですが、それがやはり難しいんです。
なぜかというと、我々日本とかですと震災があっても、経験値が高いのでどういうふうに長期的な目線で、こうすればいいというのがわかるのですが、こういうところですと、やはりまずは、救援物資とかお金がとにかく必要で、どこにどのくらいの被害が及んでいるのかという現状把握がすごく難しいんですね。
ですので、こういうアフリカで災害が起きたときはまず、日本だけではなくアメリカ、欧州諸国などの先進諸国の人たちが人を送り込んで、うまく一緒に復興プランを描いていく、見せてあげるというのがすごく大事だと思います。
――私たちが何か支援をしたいと思ったら、まずできることというのは何になるのでしょうか。
今回、国連世界食糧計画が支援物資、寄付を募っているのでまずは、そこに寄付をすると。
私の個人の話だと、会社がガーナで農作物の流通などをやっているので、国連世界食糧計画の人とも話して、30~40トンのトウモロコシが彼ら、彼女たちの主要作物なので、それらをモザンビークに送ることができないかと民間企業のレベルでは考えています。
――具体的な現地の状況というのは、どうなっているのでしょうか?
元々、2か月くらい前にサイクロン「アイダイ」が少し、日本でも報道されましたがこれで1000人くらいの死者が出まして、被害総額も2000~3000億円くらいといわれています。
その6週間後、復興中にサイクロン「ケネス」という別のサイクロンが直撃しました。ですので、本当に壊滅状態で、先ほど被災者52万人とありましたが、実際に支援を必要としている人たちというのは、100万人。そして今後コレラとか感染症などの二次災害などで被災者数というのはもっと増えるので、本当に長期的な目線で、みんなで力を合わせて復興をやっていくのが大事だと思います。
【the SOCIAL opinionsより】