“安保協力に変化”韓国、GSOMIA破棄
日本と韓国が軍事機密を共有するため結んだ協定=GSOMIAについて、22日、韓国政府は協定を延長せず、破棄することを決めた。
韓国の大統領府は22日午後、NSC(=国家安全保障会議)の常任委員会を開き、GSOMIAについて協議を行った。その上で、GSOMIAについて終了させるとの結論を出し、文在寅大統領もこれを了承した。
韓国大統領府「安保上敏感な軍事情報共有を目的とした協定を持続することが我々の国益に合致していないと判断した」
判断の理由としては、日本政府が輸出の優遇措置をとる国から韓国を除外する決定をしたことをあげ、安保協力関係に重大な変化を招いたと指摘した。
また、大統領府の関係者は「先月末までは政府内でGSOMIAを維持するとの意見が多数だった」と明かした。
しかし、先週15日、文大統領が日本に対話を呼びかけるなどした演説に触れ、「大統領が意味あるシグナルを送ったにもかかわらず、日本側が公式に反応しなかった」と不満を述べている。
GSOMIAを通じた軍事機密の共有は行われなくなるが、韓国側はGSOMIAの締結前の仕組みで行われ、日韓の情報が遮断されるわけではないと主張している。
ただ、日本側は一貫して、GSOMIAの継続を呼びかけていただけに、日韓の亀裂がさらに深まることは避けられない情勢。