G7首脳会議閉幕 初の首脳宣言“見送り”
フランスで開かれていたG7(=主要7か国)首脳会議が26日、閉幕した。今回のG7サミットでは、首脳宣言の採択が事実上、初めて見送られた。
アメリカ・トランプ大統領との共同会見でフランス・マクロン大統領は、重要テーマの一つ、イラン核合意をめぐる問題で、アメリカとイランが近く首脳会談を行うことに期待感を示した。
マクロン大統領「数週間以内にトランプ大統領とロウハニ大統領の会談があることを願っている」
これに対し、トランプ大統領も、環境が整うことを前提に会談に応じる意向を示した。
トランプ大統領「もし適切な環境であれば(会談に)賛成するだろう」
歩調を合わせたようにもみえる両者だが、一方で、米中貿易摩擦や先行き不透明な世界経済、地球温暖化など、トランプ大統領と他の首脳との意見の隔たりが大きい問題については、具体的な議論やアメリカに自制を促す動きなどはみられなかった。
結局、今回のサミットでは、合意に達した数項目のテーマをたった1枚の文書にまとめるにとどまり、サミットが始まって以来、初めて、首脳宣言の採択が事実上、見送られた。
トランプ大統領がアメリカ第一主義の姿勢を崩さない中、国際協調の場としてのG7は限界を露呈しつつある。