「容赦なく殺せ」指示する声も ロシア銃乱射事件「イスラム国」系通信社が映像を公開
ロシアのコンサート会場で起きた銃乱射事件で犯行声明を出している過激派組織「イスラム国」に関連するメディアが23日、襲撃時に撮影したとする映像を新たに公開しました。
過激派組織「イスラム国」系の通信社がSNSに投稿した映像では、襲撃グループがコンサートホールとみられる場所で銃を乱射するなどの様子が映されています。この中では、メンバーが「容赦なく殺せ」と指示したり、「異教徒たちは倒された」と叫ぶ声も記録されていました。
ロシア当局によりますと、この事件では、これまでに133人の死亡が確認され、実行犯4人を含む11人が拘束されました。
ロシアメディアによりますと、拘束された男は調べに対し、50万ルーブル、日本円でおよそ80万円を約束され、人々を殺したという趣旨の話をしていて、テレグラムというメッセージアプリで指示を受けたと話したということです。
事件をめぐっては、プーチン大統領がメッセージを発表し、「血なまぐさい、野蛮なテロ攻撃だ」と非難した上で、ウクライナの関与も示唆してきました。
プーチン大統領「彼ら(容疑者ら)は逃亡を図り、ウクライナに向かっていた。ウクライナ側には国境を越えるための窓口が用意されていた」
しかし、犯行声明を出している「イスラム国」は、関係する通信社が襲撃時とする映像以外にも、実行犯とする写真を公開するなど発信を強めています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は「テロは常に負けるべきだ」と今回の事件を批判するとともに、「プーチン大統領は誰かのせいにしようとしている。彼らのやり方は、いつも同じだ」と事件へのウクライナの関与を強く否定しました。