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“ロックダウン”で食料不足 上海に“違法営業”スーパー

2022年4月21日 20:43
“ロックダウン”で食料不足 上海に“違法営業”スーパー

感染拡大が続く中国では、依然 厳しい制限が続いています。上海ではロックダウン中に違法に営業を続けた“闇スーパー”が摘発される事態となっています。

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厳しいゼロコロナ政策が続く中国。

警察
「3000万人の上海市民は1歩も外に出られない。それであんたたちは金もうけをしている!お前ら国難で金を稼ぐのか?」

警察が罵倒しているのは、ロックダウンが続く上海で違法に営業を続けていたスーパーの店主です。

物流が滞り、食料が不足する中、チンゲンサイ1株26元、日本円でおよそ520円など、普段の数倍にあたる不当な高値で販売していたといいます。

中国最大の経済都市、上海全体を封鎖するロックダウンが始まって3週間。

3月31日には4500人あまりだった上海の新規感染者は、ロックダウン開始以降、瞬く間に1万人、2万人を超えました。

その後11日間にわたり2万人台となり、今も2万人近い状況が続いています。

市民からは、決死の訴えが…

「反対 無期限のロックダウン」「人々は今死んでいく」

こう書かれた垂れ幕が街中に掲げられていました。

ゼロコロナ政策への反発は、上海以外の都市でも起きています。

警備員「いすを置きなさい!」

男性「私に触るな!」

江蘇省で撮影されたのは、その場にあるものを手当たり次第つかみガラスを割る男です。

自宅の入り口にいた警備員から、陰性証明書がないと中に入るのを止められ、警備室のガラスを割って抵抗していたのです。

ほころびが見え始めたゼロコロナ政策。

専門家チームのトップとして感染対策にあたってきた鍾南山医師も、論文で限界を指摘しています。

鍾南山医師
「(ゼロコロナ政策を)長期的に続けることはできない」

しかし、習近平国家主席は21日、国際会議の場で「人類が新型コロナウイルスに完全に勝利するには、まだまだ努力が必要だ」と発言、ゼロコロナ政策の継続に理解を求めた形です。