１年以上にわたって新政権が発足できない異常事態が続いていた中東・イスラエルで１７日、連立政権が発足しました。

イスラエルでは去年４月以降、３度にわたって総選挙が行われましたが、連立交渉がまとまらない異常事態が続いていました。こうした中、現職のネタニヤフ首相が率いる与党「リクード」と野党「青と白」などが新型コロナウイルスへの対応で協力することに合意し、１７日、連立政権が発足しました。

首相は引き続きネタニヤフ氏が務めますが、１年半後には「青と白」を率いる軍の元参謀総長・ガンツ氏が引き継ぐとしています。

新型ウイルス対策以外の法案は原則として当面、棚上げされますが、新政権はその例外として、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区にあるユダヤ人入植地とヨルダン渓谷を併合するための法整備を７月から始める方針です。しかし、今月中旬にはこの動きに反発するパレスチナ側との衝突も起きていて、新政権が強硬姿勢を貫けば情勢がさらに不安定になる恐れもあります。