アメリカのトランプ政権は、国家安全保障上の懸念があるとして、中国系アプリの「ＴｉｋＴｏｋ」と「ＷｅＣｈａｔ」について、今月２０日から新たなダウンロードなどを禁止すると発表しました。

アメリカ国内では、動画投稿アプリの「ＴｉｋＴｏｋ」と対話アプリ「ＷｅＣｈａｔ」について、今月２０日からアプリストアでのダウンロードや更新が禁止されます。「ＷｅＣｈａｔ」はこの日から送金や決済機能などのサービスも利用できなくなりますが、「ＴｉｋＴｏｋ」は、ダウンロード済みであれば１１月１２日までは利用できるとしています。

商務省は、「安全保障上の懸念が解消されれば、この命令は撤回されうる」としていて、「ＴｉｋＴｏｋ」のアメリカ事業の売却交渉の期限が今月２０日に迫る中、中国側の譲歩を引き出したい狙いもあるとみられます。

トランプ大統領「速やかに交渉は進むだろう。とても速やかにだ」

トランプ大統領は、運営元の中国企業「バイトダンス」と交渉中のアメリカＩＴ大手「オラクル」や「マイクロソフト」、小売り大手「ウォルマート」の名前を挙げつつ、トランプ政権の意向に沿った形の交渉妥結に強い期待感を示しました。

一方、「ＴｉｋＴｏｋ」は声明で「すでに前例のない水準の透明性を約束することを提案している」として、反発しています。