“集団免疫”獲得戦略は「非倫理的」WHO
WHO(=世界保健機関)は12日、新型コロナウイルスの感染対策として、ウイルス拡大を見過ごして「集団免疫」を獲得する戦略は「非倫理的」などと批判しました。
集団免疫とは、感染症に対する免疫を集団の大部分が持つことで、免疫を持たない人を保護する手段で、新型コロナウイルスの感染対策として、一部で提唱されています。
これに対し、WHOのテドロス事務局長は12日の会見で、「公衆衛生の歴史上、集団免疫が感染症の流行に対応する戦略として利用されたことは一度もない」指摘した上で、「我々が完全に理解していない危険なウイルスを広がるに任せて見過ごすことは非倫理的だ」と批判しました。
また、テドロス氏は、集団免疫はワクチン接種により免疫を持つ人の割合が一定の水準に達した結果、獲得されるもので、ウイルスに人をさらすことで得られるものではないと警鐘を鳴らしました。