アント・グループの上場、突然保留 中国
上海と香港の証券取引所は、中国の電子決済サービス「アリペイ」を運営するアント・グループの上場を、突然、保留すると発表しました。
QRコードを使った電子決済サービス「アリペイ」を運営しているアント・グループは、今月5日に上海と香港で同時に新規上場する見通しでした。しかし、3日になって上海と香港の証券取引所が相次いで「上場を保留する」と発表しました。
理由として上海証券取引所は、「上場の条件や情報開示の要件を満たしていない可能性がある」と指摘しています。
前日の2日には、中国当局がアント・グループの会長や親会社にあたるアリババの創業者を呼び出し、指導を行ったと発表していました。
アント・グループが運営する電子決済サービス「アリペイ」は、日本でも百貨店などですでに導入されていて、利用者は世界で13億人にのぼります。
今回の上場によって、アント・グループは過去最大となる日本円でおよそ3兆6000億円を調達する見込みでした。