“リンゴ日報”起訴「外交問題ではない」
中国に批判的な論調で知られる香港メディアの創業者が、香港国家安全維持法違反の罪で起訴されたと現地メディアが報じました。
香港メディアなどによりますと、起訴されたのは香港の民主派の重鎮で、中国に批判的な論調で知られる「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏です。
黎氏は外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えたとして11日、最高刑が無期懲役の国家安全維持法違反の罪で起訴されました。黎氏は、去年7月にアメリカでペンス副大統領に面会しデモへの支援を求めたほか、SNSを使って外国に向けて、情報発信を行っていました。
香港では今月、周庭氏など著名な民主活動家3人が実刑判決を受けて収監されていて、影響力のある民主派の活動が次々と封じられています。
一方、中国外務省の報道官は会見で、黎氏の起訴について「外交問題ではない」として直接の評価を避けました。その上で、国安法の施行後、「多くの香港市民は以前より社会が安定したと感じている」と正当化し、「自由を失ったのは、元から外部勢力と結託していた人だけだ」と強調しています。