ラグビーW杯 強豪との大一番へ 盛り上がる舞台 ある少年の任務【バンキシャ!】
ラグビーワールドカップ。日本と強豪イングランドとの戦いが迫っています。バンキシャ!は、その大一番の舞台となるフランス・ニースへ。そこで出会ったのは、イングランド戦である“大役”を任されたという日本人の中学生。そのミッションとは──。(真相報道バンキシャ!)
日本から飛行機でパリを経由し、ジャージーにハチマキ姿のバンキシャ!が到着したのは…。フランス南東部にある世界的な観光地、ニース。すると早速…
女性
「写真撮ってもいい?イングランドと日本!」
話しかけてきたのは、日本の対戦相手、イングランドのファンたち。
イングランドファン
「日本はプレーがとても俊敏。イングランドは体が大きい」
イングランドファン
「白熱した接戦になると思う。イングランド10点、日本10点」
日本時間10日、初戦のチリ戦で6つのトライを奪い勝利。好スタートを切った、ラグビー日本代表。およそ9時間後に戦う次の相手は、前回大会準優勝の強豪、イングランドだ。対戦成績はこれまで10戦全敗。予選プール突破に向けた大一番で初勝利はなるのか。
その舞台となるのが。収容人数およそ3万6000人。ニース郊外にあるスタジアム「スタッド・ド・ニース」だ。会場周辺はお祭り騒ぎ。
この日、行われていたのは、ウェールズ対ポルトガルの一戦。試合はウェールズが4トライを決め勝利した。選手の鮮やかなプレーにファンも熱狂。ウェールズファンが歌っている、その輪の中に、なぜか日本人が…。
イングランド戦の応援に来たという大学生。3週間ほどフランスに滞在するという。その費用は。
大学4年生(22)
「移動費、食費、交通費ぜんぶ含めると70万円くらい。がんばってバイトしました」
食事は安いパンなどで節約。ホテルも8人の相部屋で、1泊4000円ほどにおさえているという。
大学4年生(22)
「イングランド強いけど、今の日本なら絶対にいけると思う。がんばれニッポン!」
羽田空港では15日、日本からもファンが続々とニースへ。手作りのうちわを持参する人や、足のネイルを代表のジャージー柄にしている人も。
ファン(29)
「イングランドを倒すために戦略を練ってると思うので、全部ぶつけてほしい。すべてを」
こちらのファンのリュックには…。
──(バンキシャ!)え!なんですかこれは?
ファン(45)
「これまでの代表戦の」
試合観戦で集めた、キーホルダーなどのグッズ。
ファン(45)
「イングランドにもちろん勝って、歴史の1ページを見てきたい」
フランス・ニースで日本時間14日、路面電車に乗り中心街に向かうこと15分。そこに広がっていたのは。ニースの街が一望できる絶景スポット。地中海の海岸線と美しい町並みを目当てに多くの観光客が。
ウェールズからラグビーの応援に来たというカップルは、「イングランド戦では日本が勝つことを祈ってるよ」と話す。
──(バンキシャ!)勝つと思います?
ウェールズファン
「もちろん絶対に日本が勝つよ。5回トライするね」
この日、バンキシャ!が出会ったのは、東京から応援に来た父親と娘。父親は学生時代にラグビーをやっていて、ワールドカップの観戦が夢だったという。
娘(20)
「『死ぬまでに絶対にW杯を見に行く』と言ってて、姉と弟がいるんですが、『忙しいから』とフラれて、暇な私が駆り出されて、一緒に2人旅。お母さんも忙しいし」
──聞いた時どうでした?
父親(61)
「うれしかったです。『最後の親孝行だから』って言ってくれて」
2人旅にかかるお金は、およそ100万円。退職金から捻出したという。その父親の役割は…。
父親(61)
「いいじゃない。いいよー」
娘専属カメラマン。
父親(61)
「いいねいいね。笑ってー」
「はーい!1+1は?」
父親(61)と娘(20)
「ニースー!!」
父親(61)
「もういいよ…」
──あははははは
もちろん、しっかり親子2ショットも。
2人が訪れたのは、大会期間中に設けられている「ファンゾーン」。パブリックビューイングや様々なイベントが行われている会場だ。父親が見つけたのは…
父親(61)
「俺、ラグビー選手だったんだから見てろ」
ラグビーボールを光る的に当てるゲーム。かっこいい姿を見せるチャンス。
娘(20)
「ダメじゃーん」
父親(61)
「ダメだね、これ」
結局12回投げて一度も的に当たらず…。
父親(61)
「ドンマイ、ドンマイ」
娘(20)
「何もよくない」
各国からのファンが集まる会場は大盛り上がり。日本代表戦を前にニースの夜を満喫した。
──日本代表への意気込みを!
父親(61)
「タックルしてもらって。ファイト一発でお願いしたく思います!」
娘(20)
「ファイト一発」
そのラグビー日本代表。運命のイングランド戦に向け、日本時間16日、モナコで公開練習を行った。初戦をケガで欠場したが、イングランド戦の先発メンバーに復帰した、キャプテン・姫野和樹選手(29)。この日の練習は左足にテーピングをして参加。時折、笑顔を見せるなど、リラックスした様子も。
姫野和樹選手(29)
「コンディションはいい状態」
「パフォーマンスをもって、リーダーシップを発揮できれば」
「自分たちの準備は100%してきました。あとはやるだけ」
バンキシャが16日、取材中にこんな出会いが。
──ラグビーボールで盛り上がってます。
するとそこへ…輪に交ざってきた、黒い服の少年が。
──日本人ですか?
少年
「はい」
──お父さんたちと来てる?
少年
「はい」
──お父さんですか!
父親と来ていた中学1年生の遠藤貴月さん。実は…
父親
「あした姫野選手とマスコットキッズで出ます」
「イングランド戦」
──すごい!グラウンドに立つ?
父親
「はい」
18日に行われるイングランド戦で、姫野選手と一緒に入場するマスコットキッズに選ばれたという。応募のために送った動画では──。
遠藤貴月さん
「僕が将来社会貢献したいことは、生物の生態を調べ、環境問題解決を呼びかけることです」
環境問題について30秒プレゼン。選ばれたのは全国で2人だけだという。
幼稚園からラグビーを始め、いまもラグビースクールに通っているという遠藤さん。
──姫野選手とどんな話しをしたい?
遠藤貴月さん
「まずはW杯優勝してもらいたいのと、頑張ってもらいたい」
これまでも格上相手に番狂わせを演じてきた日本。強豪イングランド相手に、金星を挙げることはできるのか。
(9月17日放送『真相報道バンキシャ!』より)