フランス エッフェル塔“9か月”ぶり再開
フランス・パリでは、観光名所のエッフェル塔がおよそ9か月ぶりに営業を再開しました。一方、感染者が急増しているタイでは、日本人6人が感染確認後に亡くなりました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
◇◇◇
■イギリス 規制緩和進むも感染者が急増
(イギリス感染者 545万5276人
死者 12万8988人
※米ジョンズ・ホプキンス大 19日午後5時時点)
大きな歓声に包まれていたのはイギリス・ロンドンにあるナイトクラブ。新型コロナウイルスの感染拡大で1年4か月ほど休業を余儀なくされていましたが、19日、営業が再開されました。
規制緩和の動きが進むイギリス。ロンドンを含むイングランドでは19日から屋内でのマスク着用など、ほぼすべての法的規制が解除となりました。
ワクチン接種が進み死者や入院患者の数を抑えられているとのことですが、一方で問題となっているのが新規感染者数の急増です。イギリスでは2日連続の5万人超え。デルタ株の感染拡大によるもので1月中旬以降、6か月ぶりの高い水準です。
こうした感染拡大はイギリス政府内でも。就任まもない、ジャビド保健相が17日、PCR検査で陽性が確認されました。
イギリス・ジョンソン首相「陽性が確認されたジャビド保健相と接触があったため、自主隔離に入るよう要請された」
濃厚接触者と判定されたジョンソン首相とスナク財務相が自主隔離を行うことに。職務は続けるということです。
◇◇◇
■フランス エッフェル塔が約9か月ぶりに再開
(フランス感染者 592万9929人
死者 11万1662人
※米ジョンズ・ホプキンス大 19日午後5時)
590万人以上が感染したフランスでも規制緩和の動きが。首都パリでは、去年10月から閉鎖されていた観光名所エッフェル塔が、およそ9か月ぶりに営業を再開しました。展望台では、男性が恋人の前にひざまずきプロポーズする様子も。
プロポーズ受けた女性「幸せです。言葉になりません」
フランスでも「デルタ株」が広がっていて、再開後も入場者数を制限するなどの感染対策が。また、今月21日からは新たに、ワクチンの接種か検査での陰性の証明が必要となります。
ただ、こうした感染対策をめぐり各地でデモが発生。マクロン大統領が掲げるワクチン接種などを証明する「衛生パス」の提示の義務化などに対し、反対の意思を訴えました。
参加者からは、接種を望まない人々の選択の自由を侵害するものだと、抗議の声があがっています。
◇◇◇
■タイ 日本人6人が感染後に死亡、バンコク中心に医療ひっ迫も
(タイ感染者 41万5170人
死者 3422人
※タイ政府 19日)
タイではデルタ株の感染が広がるなどして、感染者が急増。19日、発表された新たな感染者は1万1784人と4日連続で過去最多を更新しました。
バンコク市内の薬局には薬や消毒用のアルコールを求め、多くの人が集まっています。
首都バンコクを中心に医療体制がひっ迫しているタイ。タイの日本大使館によりますと、今月5日以降、70代から80代の日本人6人が感染確認後に死亡したということです。
タイでは、政府の感染対策やワクチン接種の遅れに対する不満が高まっていて、18日はプラユット首相の辞任を求める抗議デモも発生。ケガ人も複数出たということです。
◇◇◇
■韓国 軍の駆逐艦で8割以上が感染
(韓国感染者 17万9203人
死者 2058人
※韓国・保健当局 19日)
17万人以上が感染した韓国では海軍にも感染が拡大。アフリカ・ソマリア沖に派遣されている駆逐艦の乗組員301人のうち、8割以上にあたる247人が感染していることが確認されました。
今月に入り、一部の乗組員が風邪のような症状を訴え、その後、感染を確認。乗組員全員に対し、PCR検査を実施していました。これを受け、韓国軍は乗組員全員を帰国させることを決定。
徐旭国防相「皆さんを投入して戦友を帰還させる作戦を遂行することになった」
18日、軍の輸送機2機が現地へと向かいました。乗組員は全員がワクチンを接種しておらず、韓国メディアは「軍の感染症に対する無知が招いた結果」などと対応の甘さを批判しています。