来年３月の韓国の大統領選挙に出馬を表明している尹錫悦（ユン・ソギョル）前検事総長が３０日、最大野党「国民の力」への入党を決めました。

尹錫悦（ユン・ソギョル）前検事総長は３０日、最大野党「国民の力」の幹部に入党願を提出しました。尹氏は入党の理由について「政権交代のためには野党第一党に入党し、正々堂々と初期の選挙戦から始めていくことが道理だ」と説明しました。自らの入党によって、「『国民の力』も国民からさらに広く普遍的な支持を受けることができる」と述べました。

一方で尹氏は、「もう少し党に所属せず国民の意見を聞く時間がほしかった」と本音をにじませる場面もありました。

ただ、尹氏の勢いに陰りも出る中で、「国民の力」の李俊錫（イ・ジュンソク）代表からも早めの入党を促され決断したものとみられます。

「国民の力」には崔在亨（チェ・ジェヒョン）前監査院長も入党していて、近く大統領選挙への出馬を正式に表明する見通しです。

「国民の力」からは尹氏を含めて１２人が出馬の意思を示していて、候補者乱立の様相です。

２９日に発表された韓国「リアルメーター」の世論調査では、次の大統領にふさわしい人物として尹錫悦（ユン・ソギョル）前検事総長が２７．５％で１位をキープ。

与党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）京畿道知事が２５．５％と前回の調査に続き、僅差で並んでいます。３番手には与党で「知日派」の李洛淵（イ・ナギョン）元首相が１６．０％と迫っていて『３強』の構図になりつつあります。

一方、崔在亨（チェ・ジェヒョン）前監査院長も５．５％と徐々に支持を伸ばして４番手につけ、韓国メディアは「ダークホース」と伝えてます。

秋には与野党それぞれが大統領候補１人を絞り込む予定で、今後、党内での候補者争いが激化する見通しです。