韓国の文在寅政権が検察改革の柱として新たに立ち上げた捜査機関が、次の大統領選挙への出馬が取りざたされている尹錫悦前検事総長への捜査に着手したと韓国メディアが報じました。

韓国の聯合ニュースによりますと、「高位公職者犯罪捜査庁」が、尹錫悦前検事総長について職権乱用などの疑いで捜査に着手したと伝えました。今年２月と３月に市民団体が行った２つの事件についての告発を受理し、捜査が進められているということです。

「高位公職者犯罪捜査庁」は、文政権が進めた検察改革の柱として今年１月に新たにつくられ、政府高官らに対する捜査権限を検察より優先して持ち、検察の権限の縮小を狙ったものです。

１０日に発表された世論調査では、次の大統領にふさわしい人物として、尹錫悦氏が与党系の候補者に１０ポイント以上の差を付けトップになっています。今後の捜査次第では、来年の大統領選挙の構図にも大きく影響する可能性もあります。