中国がTPP申請 米は“不参加変わらず”
中国政府は、日本などが参加するTPP(=環太平洋経済連携協定)への加入を正式に申請したと発表しました。
中国商務省によりますと、王文濤商務相は16日、TPPに加入する申請書類を事務局役のニュージーランドのオコナー貿易・輸出振興相に提出しました。その上で、申請後の手続きについて電話で協議したということです。
TPPをめぐっては、習近平国家主席が去年11月、「参加を前向きに検討している」と表明していました。中国としては、アメリカが離脱したTPPへの加入でアジア太平洋地域での存在感を強める狙いもあるとみられます。
ただ、今年の議長国である日本政府は「中国がTPPの高いレベルのルールを守れるのか見極める必要がある」と慎重な立場で、加入交渉手続きを始めるかどうか検討を迫られることになります。
一方、中国の加入申請について、アメリカ・ホワイトハウスのサキ報道官は、「判断するのはTPPの加盟国だ」とした上で、「バイデン大統領は、TPPに参加しないと明確に言っている」と述べ、アメリカの不参加の方針に変わりはないことを強調しました。
さらに、「インド太平洋地域でより強い経済協力関係を築くために様々な選択肢を検討している」とも述べています。