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ブラジル大統領 サッカー観戦で入場拒否

2021年10月12日 19:55

新型コロナウイルスの感染対策に否定的なブラジルの大統領が、サッカー観戦を拒否されました。一方、感染の急拡大が続くロシアでは、無症状の感染者を早く特定するための取り組みが始まっています。海外での新型コロナをめぐる最新の動きです。



累計感染者が780万人を超えたロシア。感染の急拡大が続く中、モスクワ市の保健当局は11日、市内20か所に無料の検査場を開設しました。

検査を受けた人「明日は高齢の両親と会う予定です。両親の安全のために検査を受けました」

簡易検査場では、身分証明書を見せれば、事前予約なしで検査が受けられます。

モスクワ市の新規感染者は8月には1000人台に下がったものの、11日は5000人を超えました。市では、無症状の感染者を出来るだけ早く特定し、感染拡大を阻止したい考えです。




2000万人以上が感染したブラジル。死者は60万人を超えました。

リオデジャネイロのビーチでは犠牲者を悼み、600枚の白いハンカチが飾られました。

追悼イベントの主催「この悲劇は誰の責任だ政府の責任だ。ボルソナロ大統領は感染対策を拒否し続けている」

ボルソナロ大統領への批判の声が上がる中、当の大統領は10日、支持者らに愚痴をこぼしていました。

ブラジル・ボルソナロ大統領「なぜワクチンパスポートが必要なんだ?」

AP通信によりますと、ボルソナロ大統領は、サッカーの試合を観戦しようと会場に行ったところ、観戦に義務づけられているワクチン接種などを受けていないことを理由に入場を拒否されたということです。

ブラジル・ボルソナロ大統領「なぜ接種する必要がある?私には抗体がある」

去年7月に新型ウイルスに感染した大統領は自らが抗体を持っていると主張。先月、ニューヨークを訪れ国連総会に出席した際も、ワクチン接種を拒否し、物議を醸していました。




これまでに13万人以上が感染したオーストラリア。感染の急拡大を受けて、今年6月からロックダウンをしていたシドニーでは、所在する州のワクチン接種完了率が7割を超えたことにより、11日、ロックダウンが解除され、一部の経済活動が再開しました。

日付が変わる真夜中に再開した店もありました。

ロイター通信によりますと、緩和されたのはスポーツジムや、バー、小売店などで、店を利用できるのは、ワクチン接種を完了した人のみだということです。

オーストラリアでは、およそ半数の人がワクチンの接種を完了しています。




170万人以上が感染した東南アジアのタイ。

タイ・プラユット首相「ワクチン接種済みで感染リスクが低い国の外国人観光客の隔離免除を検討している」

プラユット首相は来月1日から、ワクチン接種を条件に感染リスクが低い国からの観光客の隔離を免除する方針を明らかにしました。

対象となるのはアメリカや中国、イギリスなど少なくとも10か国。日本が含まれるかは明らかになっていません。

タイ・プラユット首相「年末年始に観光客をひきつける機会を逃したくない」

首相は外国人観光客の増加で冷え込んだ経済の活性化へ期待感を示しました。

タイでは、8月には新規感染者が連日2万人を超えましたが、このところは1万人前後で推移しています。




33万人以上が感染した韓国。12日から新型ウイルスの治療に当たる医療従事者に、3度目の接種、いわゆるブースター接種が始まりました。

接種完了後、6か月以上経過している人が対象で、今月25日からは順次60歳以上にも拡大する予定です。

韓国では、人口のおよそ6割が接種を完了しています。




世界では2億3000万人以上が感染し、480万人以上が死亡。ワクチン接種を完了した割合は、ポルトガルがおよそ86%、日本はおよそ65%、アメリカはおよそ56%、世界全体ではおよそ35%となっています。