ASEAN首脳会議閉幕 米中の姿勢鮮明に
ASEAN=東南アジア諸国連合の一連の首脳会議が28日、閉幕しました。東南アジアをめぐって、アメリカと中国が影響力を高めようとする姿勢が一段と鮮明になりました。
アメリカとASEAN各国の首脳会議には、バイデン大統領が自ら出席しました。アメリカから大統領が出席したのは4年ぶりで、バイデン大統領は早期の東南アジア訪問にも意欲を示すなど、ASEAN重視の姿勢を強調しました。
一方、中国とASEANは首脳会議後の議長声明で、双方の関係を「包括的戦略パートナーシップ」に格上げすると発表しました。来月にも特別首脳会議を開く見通しです。
ASEANをめぐり米中が影響力の拡大を競う中、マレーシアのイスマイルサブリ首相が「我々の裏庭で行われている地政学上の対立は、現状を混乱させる可能性がある」と述べるなど、加盟国の間からは懸念の声も上がっています。