仏大統領 原子力発電所の建設再開を発表
フランスのマクロン大統領は、外国へのエネルギー依存度を下げ、気候変動問題などに対応するため、原子力発電所の建設を再開すると発表しました。
フランスでは、エネルギー価格の高騰に伴い電気やガスの料金が大幅に値上げされていて、市民らの不満が高まっています。
マクロン大統領は9日、「エネルギーを外国に依存せず、適正な価格に抑えるには、省エネ政策の継続と二酸化炭素の排出を抑えたエネルギーへの投資が必要だ」と述べ、原子力発電所の建設を再開する方針を明らかにしました。
AFP通信によりますと、EPR=ヨーロッパ加圧水型炉と呼ばれる次世代型の原発6基の新設を検討しているということです。実現すれば、国内での原発の新規着工は、2007年以来となります。
フランス政府は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、原発の依存度を7割から5割に下げる目標を掲げていますが、再び原発推進にかじを切った形です。
今回の発言には、来年4月の大統領選挙での再選を狙う意図もあるとみられます。