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COP26合意文書採択 脱石炭への道筋も

2021年11月14日 6:56

温暖化を食い止める「最後のチャンス」とも言われた気候変動問題を話し合う国連の会議「COP26」は13日、合意文書を採択し閉幕しました。

焦点となっていた「脱石炭」の表現をめぐっては、石炭火力発電と化石燃料の補助金の2つについて「段階的廃止の努力」を加速させるとの文言で議論がまとまりかけていました。しかし、合意文書とりまとめのための全体会合の直前に、インドなどが表現を弱めるよう要求し、石炭火力発電については「廃止」から「削減」に変更されました。ただ、「脱石炭」の具体的道筋がCOPの合意文書に盛り込まれたのは初めてのことです。

また、経済成長が妨げられることを懸念する途上国からの強い要望があった資金支援の枠組みもより具体化されました。

一方で、今回の合意内容を実行しても気温上昇を1.5℃以内におさえるという目標の実現には至りません。対策をさらに進めるためには、改めて露呈した立場の違いを納得する形で埋めていくという難しい課題が残されています。