中国の習近平国家主席は２１日、国連総会でビデオ演説を行い、「国外で石炭火力発電所の新規建設を行わない」と表明しました。

習近平国家主席
「中国は発展途上国の低炭素エネルギーの発展を力強く支持し、国外で石炭火力発電所の新規建設を行わない」

中国はこれまで、途上国へのインフラ輸出を拡大してきましたが、習主席は石炭火力発電所の建設を控える考えを強調しました。一方、アメリカなどが目標の前倒しを求めている二酸化炭素の排出削減目標については、「２０３０年までにピークを迎え、２０６０年までに実質ゼロを達成する」とした従来の目標を改めて述べるにとどめました。

また、習主席はアフガニスタン情勢を念頭に、「外部からの軍事介入や民主的改造は計り知れない災いをもたらす」と述べ、名指しは避けつつもアメリカを非難しました。

新型コロナウイルスの起源解明をめぐっては、「いかなる形の政治的な操作にも断固反対する」と述べ、アメリカなどが主張する中国での再調査を拒否する姿勢を示しました。