×

“石炭火力削減努力加速”など合意文書採択

2021年11月14日 7:53

気候変動問題を話し合う国連の会議「COP26」は13日、石炭火力発電の段階的削減努力を加速することなどを盛り込んだ合意文書を採択して閉幕しました。

合意文書では、温室効果ガス排出実質ゼロとする時期について、「今世紀中頃」としたほか、各国に2030年までの削減計画についての再検討を進めるよう要求しています。

最も難航したのが「脱石炭」をめぐる表現でした。議長国・イギリスは石炭火力発電と化石燃料への補助金について、段階的廃止の努力を加速するとの案を提示しました。しかし、合意文書採択の直前までインドなどが反対し、石炭火力発電に関しては「廃止」が「削減」に弱められました。ただ「脱石炭」に向けた具体的行程が合意文書に明記されたのは初めてのことです。

また、途上国への資金支援については「2020年までに年1000億ドルの資金支援を行う」とした約束が未達成となっていることについて深刻な遺憾を表明、分担額を満たしていない国に対して緊急な是正を要求しています。

また、パリ協定の目標である平均気温の上昇を1.5℃以内におさえるためには、年1000億ドルを超え、はるかに多くの資金が必要であると明記されました。