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中国あすから大型連休 約2億4000万人が“大移動” 中国人観光客の訪日は…

2023年4月28日 22:04
中国あすから大型連休 約2億4000万人が“大移動” 中国人観光客の訪日は…

29日から5日間の大型連休に入る中国では、帰省先や観光地への“大移動”が本格化しています。中国では連休前後の期間中、約2億4000万人が移動する見込みで、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年の水準に戻る見通しです。

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28日、中国・上海のターミナル駅である「虹橋駅」では、大きな荷物を抱え、旅先へ急ぐ人たちの姿がありました。非常に熱気も感じます。29日から5日間の大型連休に入る中国では、帰省先や観光地への“大移動”が本格化しています。

虹橋駅では、「里帰りします。もう制限もなく、好きな所に遊びに行けます」「冬休みに家族旅行を計画したけど、コロナで行けませんでした」「ハッピー!」などの声が上がり、笑顔が見られました。

中国では、連休前後の期間中、約2億4000万人が移動する見込みで、新型コロナの感染拡大前の2019年の水準に戻る見通しです。

その背景には、去年の同じ時期、中国は厳しいゼロコロナ政策の“まっただ中”にありましたが、今年は、ゼロコロナ政策が撤廃された反動があるのでしょうか、すでにSNS上では各地の観光地が大混雑する様子が数多く投稿されています。

日本時間28日午後4時ごろ、上海中心部の人気観光地「豫園(よえん)」は、多くの人で大混雑し、まるでお祭りのように、にぎわっていました。「去年の今頃の連休は(ここは)封鎖されていましたが、今年は開放されて制限もないので、とてもうれしいです」と話す人もいました。

さらに「上海浦東国際空港」では、スーツケースを持った人々の行列ができていました。外国へのツアーや航空券の予約は、去年の同じ時期に比べ18倍以上に増加したといいます。中国の大手旅行会社「シートリップ」によると、人気の旅行先はタイや日本、シンガポールだということです。

日本への旅行客
「藤の花と奈良の鹿を見たいです」
「(日本に行くのは)3年ぶりです。子供が『USJ』が好きなので、京都と大阪に行きます。(大阪の)梅田にも大型マーケットがあるので、そこに行くつもりです」

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日本政府はゴールデンウイークが始まる29日の午前0時に、新型コロナの水際対策を終了します。
 
今後、日本を訪れる中国人観光客の数が本格的に回復していくことが期待されますが、中国の旅行代理店からは次のような指摘があります。

上海の旅行代理店「CHINA8」 日本部部長・陳靖さん
「航空運賃がまだ高いことと、路線が少ないこと(がネック)。(航空便が)全然足りない」

他にも、中国政府が団体旅行先として、日本を解禁していないことも影響し、中国人観光客の訪日が本格的に戻るのは、まだ先だとみられています。