サリバン米大統領補佐官と王毅中国外相、マルタで会談 首脳会談への調整が行われた可能性
アメリカのサリバン大統領補佐官と中国の王毅外相が、地中海の島国・マルタで会談しました。米中首脳会談の実現に向けた調整が行われた可能性があります。
アメリカ政府高官によりますと、サリバン大統領補佐官と王毅外相の会談は16日から17日にかけて、マルタで延べ12時間にわたって行われました。
アメリカ側は二国間関係やロシアのウクライナ侵攻、台湾問題などについて協議し、「台湾海峡の平和と安定の重要性を指摘した」としています。一方、中国側は王毅外相が「台湾問題は中米関係における、越えてはならないレッドラインだ」と強調したとしています。
両国はともに会談を「率直で実質的、建設的だった」としていて、高官レベルでの協議の継続で一致したということです。アメリカは11月にサンフランシスコで行われるAPEC首脳会議での米中首脳会談を模索していて、調整が行われた可能性もあります。
一方、現在、断絶状態にある米中の国防当局間の意思疎通について、アメリカ政府高官は、中国側が段階的に再開する可能性があるという「小さな、限定的な兆候があった」と指摘しています。