ミャンマー情勢への対応策を打ち出せず、タイ外相が一石を投じる ASEAN外相会議、日程を終了
インドネシアで開かれたASEAN(=東南アジア諸国連合)の外相会議は、混乱が続くミャンマー情勢に実効性のある対応策を打ち出せない状況を改めて浮き彫りにしたまま、日程を終えました。
会議で焦点の一つとなったのが、ミャンマー情勢について具体的な対応策が示されるかどうかでした。クーデターの後、2年以上議論が停滞する中、今回、一石を投じたのがタイのドーン外相です。
会議の中で、ミャンマーで収監されているアウン・サン・スー・チー氏と面会したことを明らかにしました。
タイ・ドーン外相「このまま、すべてを放置しておくと、国境を接しているすべての国にとって良くありません。そこで私たちは、いわゆる非公式の集まりで話を聞き、解決策を見つけようと考えています」
このタイ独自の動きに反発を強めたのは、ASEANを代表してミャンマー軍と交渉しながらも、スー・チー氏との面会を果たせていなかった、ほかの加盟国です。会議の共同声明で、スー・チー氏との面会について一定の評価を示しつつも「議長国との調整が必要」だとクギを刺しました。
ミャンマー情勢への対応を巡って、ASEAN各国でも具体的な解決の糸口が見えず、混乱が続いています。