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習主席の思惑は?――ゼレンスキー氏と「対話意思」 米けん制とイメージアップが狙い…専門家「実現しても侵攻はすぐ終わらず」

2023年4月8日 11:21
習主席の思惑は?――ゼレンスキー氏と「対話意思」 米けん制とイメージアップが狙い…専門家「実現しても侵攻はすぐ終わらず」

中国の習近平国家主席が、ウクライナのゼレンスキー大統領と「対話する意思がある」という考えを示しました。習主席はロシアとウクライナの仲介役を担うことに意欲を見せていますが、両トップの対話が実現し、停戦につながる可能性はあるのでしょうか?

■対話はおろか…接触もないトップ同士

中島芽生アナウンサー
「ウクライナのゼレンスキー大統領と『対話する意思がある』。こうした姿勢を示したのは、中国の習近平国家主席です。会談した EU の委員長が明らかにしました」

「ゼレンスキー大統領も 3 月、習主席に『会う準備ができている』と話していますが、2 人は侵攻から 1 年以上たった今も、対話はおろか接触すらしていません」

「習主席は『条件と時間が整えば』としていますが、注目したいのは、まず対話は実現するのか、そして停戦につながるのかという 2 点です」

■専門家「オンライン会談の可能性」

中島アナウンサー
「そもそも習主席は 3 月、プーチン大統領と 2 日間にわたり会談。ロシアとの連携を強めていて、それだけプーチン大統領に物申せる立場です。その習主席は、ロシアとウクライナの間に入り仲介役を担うと意欲を示しています」

「中国政治に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授は『時期は分からないが、オンライン会談の可能性が高いのでは』とみています」

「ただ興梠教授は停戦につながるかについて、『習主席の思惑は、ヨーロッパと関係を強化しアメリカをけん制することと、外交のイメージアップの 2 つある。(会談が)実現しても侵攻がすぐに終わることはないと思う』と指摘しています」

■髙木菜那さんに聞く...アスリートの思い

中島アナウンサー
「ロシアによる軍事侵攻は、まだ終わる気配がありません。どう見ていますか?」

髙木菜那(元スピードスケート選手)
「スポーツに関しては、私がやっていたスピードスケートやフィギュアスケートといった氷のスポーツではロシアにはとても強い選手が多く、世界のトップと戦っている、オリンピックでも活躍している選手がたくさんいたなと思います」

「その中で、北京オリンピックが終わってから侵攻が始まって世界の大会に、今まで戦っていた選手が一緒に戦えない、その試合を見ることができないというのは、正直私の中では少し寂しいなという思いもあります」

中島アナウンサー
「スポーツ選手が競技に集中できる世の中になってほしいと思います」

(4 月 7 日『news zero』より)