中国の李強首相は23日、世界の大手企業トップらを招いた国際会議で、アメリカのトランプ政権による追加関税に懸念を示した上で、中国市場への積極的な投資を呼びかけました。

中国国営の新華社通信によりますと、世界の企業経営者らを招いた国際会議が23日、北京で始まりました。

開幕式で演説した李強首相は、アメリカのトランプ政権による追加関税を念頭に、「世界経済の分断が進み、不安定性と不確実性が高まっている」と指摘し、「一国主義や保護主義に抵抗すべきだ」と訴えました。

その上で、「各国が市場を開放することがこれまで以上に必要だ」と強調し、「外国企業が中国市場に深く参入できるよう促す」と、中国市場への積極的な投資を呼びかけました。

また、中国政府が掲げた、ことしの経済成長率目標「5％前後」を達成するため、「より積極的な経済政策を実施し、必要に応じて新たな政策を導入する」など、低迷する経済にテコ入れを図る姿勢をアピールしました。

招待された参加者の名簿には、アップルのティム・クックCEOや、アジア開発銀行の神田眞人総裁らも名を連ねたということです。