中国、米食肉加工施設の輸出登録失効 追加関税への報復措置か

中国当局が、アメリカ国内の食肉加工施設に対し、中国向けに輸出する際に必要な登録を失効させていたことが分かりました。トランプ政権による追加関税への報復措置とみられます。
ロイター通信によりますと、中国当局は今月16日付で、アメリカにある中国輸出向けの食肉加工施設1000か所以上の登録を失効させました。
中国は外国の食品輸出業者に対し、中国国内で商品を販売する際に税関への登録を義務付けていて、登録が失効した場合は輸出ができなくなります。
その後、中国の税関当局は、豚肉や鶏肉を扱う加工施設については登録を更新しましたが、牛肉加工施設に関しては、登録は「期限切れ」であるとして失効したままの状態にしています。
登録が失効したのは食肉加工施設のおよそ3分の2にあたり、アメリカにとって50億ドル規模の経済損失につながりかねないとの見方も出ています。
中国政府は今月10日から、トランプ政権による追加関税への報復措置として、アメリカの鶏肉や小麦などの農産物に最大で15%の追加関税を課していて、貿易をめぐる米中の応酬が激しさを増しています。