ペロシ下院議長 アジア訪問に向け出発へ 台湾訪問は?
アメリカの下院議長として、25年ぶりの台湾訪問を計画しているペロシ下院議長が、29日にアジア訪問に向け、首都ワシントンを出発すると、複数の現地メディアが伝えました。
NBCテレビは、複数の関係者の話として、ペロシ下院議長がアジアを訪問する議員団を率いて、29日にワシントンを出発すると伝えています。また、28日午後時点の訪問先のリストには、台湾が「暫定的に」入っていて、このほか、日本、韓国、マレーシア、シンガポールが含まれるとしています。
ペロシ氏が、台湾を訪問すれば、アメリカの現職の下院議長としては、1997年のギングリッチ氏以来、25年ぶりとなります。下院議長は、アメリカの大統領権限の継承順位で副大統領に次ぐポストで、事実上ナンバー3の地位にあります。
ペロシ氏の台湾訪問をめぐっては、バイデン大統領が20日、「アメリカ軍は、良い考えだと思っていないようだ」と述べ、慎重な立場であることを示唆しています。
一方、ペロシ氏自身は翌21日、「大統領は、アメリカ軍が私の飛行機が中国に撃墜されるのを恐れている話をしたのかもしれない」と述べたうえで、「台湾への支持を示すことが重要だ」と訪問に改めて意欲を見せていました。
こうしたペロシ氏の動きに対し、中国側は、「決して座視せず必ず強力な措置を講じる」と強く牽制していて、米中間の緊張が高まっています。