河野洋平氏と会談の中国外交トップ・王毅氏「『台湾有事は日本有事だ』とあおるのは危険だ」日本の関与を強くけん制
中国・外交トップの王毅政治局員が6日、北京を訪問中の河野洋平元衆院議長と会談し、「『台湾有事は日本有事だ』とあおるのは危険だ」と述べ、台湾問題への日本の関与を強くけん制しました。
中国外務省によりますと、王毅氏は6日、「日本国際貿易促進協会」の会長として北京を訪れている河野氏と会談しました。
王毅氏は会談で、今年は日中平和友好条約締結から45周年を迎えることを踏まえ、「両国関係は新たに重要な局面を迎えている」と指摘しました。その上で、「日本は近年、台湾問題でネガティブな動きを見せている」と批判し、「『台湾有事は日本有事』とあおる者もいるが、でたらめで危険なことだ」と述べ、台湾問題に日本が関わらないよう強くけん制しました。
また王毅氏は、アメリカなどが半導体分野での輸出規制を強めていることを念頭に、「デカップリング(切り離し)に反対し、中日関係の改善に貢献してほしい」と呼びかけました。
中国側の発表によりますと、河野氏は「企業は経済問題を政治問題化することに同意せず、デカップリングはどこの利益にもならない」と述べたということです。その上で、日中関係について「双方が関係改善と発展を促進するため、共に努力しなければならない」との認識を示しました。